開店から締めまで、ANEXISがどこで働くのか。
実際の画面と一緒に見ていきます。
時計の針は22時を指していた。
数ヶ月前。あの悪役、黒ずくめのかっこいい男のテーマ曲がスマホから流れる。
いつものことだ。俺は無視した。
そして今、もう無視できない状況に追い込まれていた。決算月。
とりあえず、在庫のチェック表を作らなければいけない。
棚卸以前の問題。商品と仕入額を調べただけなのに、22時。
実際の棚卸はまた数日後。最終日にしなければいけない。
ああ、マジでめんどくせえ。
商品も仕入額も、登録した時から入っています。
棚卸の日は、数えた数を入れるだけ。
表を作る夜は、もう来ません。
レジにお金を入れなければ。
そこで気がつく。あ、昨日のままだ。昨日疲れて寝ちゃったんだよな。
これ、いくら入ってんだろう、お金。
うわ、お金数えるの面倒だな。
お札・硬貨の枚数を入力すれば、レジ準備金として登録できます。
カルテ出してくれてあるかな?
あれ? 加藤さんのカルテ無いじゃん。
チーフ! 加藤さんのカルテ出してくれた? え? 見つからなかった?
おかしいな。この前ちゃんと仕舞ったのに。
……5分経過
あ、隣のさ行のところに混ざっちゃってたよ。無いわけだわ……
今日の来店情報からも、カルテの検索からも、レジの来店予定者からも、カルテがボタン一つで開きます。
アシスタントが盛大に名前を間違えた……勘弁してくれよ。
気を取り直して。
こんにちは、加藤様。お待ちしておりました。今日はどんな感じがご希望でしょうか?
カラーは前回と同じ色ですね。わかりました。では早速準備してきます。
(前回からえーっと、何日? リタッチ料金で行ける? まあ3ヶ月くらいだから全体だな)
料金は全体カラーの料金になります。よろしいでしょうか?……
前回の来店からの経過日数が、カルテに表示されます。
なんかカルテ汚くて読めないな。カラー剤ついちゃってるし。
ボールペン出ないじゃん。ペン、どっかないかな。
……あった。
前回と同じだけど、量が足りないよね。仕方ない、全部書き直さないと。
でも、この量使っていくら儲かるんだろう。なんかあまり儲からないような気がするな。
レシピは前回からコピーできて、あとから量だけ変えるのも簡単です。
さらに、その場で薬剤原価が表示されます。使いすぎていないか、その値段でいいのか、毎回わかります。
こんにちは。今日はいかがいたしますか? カットですね?
3cmくらい切って、顔まわりレイヤーを入れて……ではそんな感じにしましょう。
10分くらい過ぎたころ、ふと思い出す。
あれ? タイマー鳴らなくない?
「少々お待ちください」そう言って、加藤様のもとに行く。
う……「タイマー、電池切れてるじゃん……」
100均で買ったタイマーの電池が切れて、何も表示されていない。
まじか。時計を見る。
うわー、セーフ。俺の体内時計すごいや! カラーもばっちり。
アシスタントの市場君にシャンプーを頼んだ。
「ハイ、佐藤様のシャンプーですね。そのあとは何を?……」
「加藤様な。」
「オーナーの字が汚くて、すいません。加藤様のシャンプーしてきます。」
一件落着♪
店内の状況がひと目でわかる「進行ボード」を搭載。
タイマーの管理も、いまどのお客様をお待たせしているかも、見ればわかります。
私がカラーの塗布。官吏さんは縮毛矯正の薬をつけていた。市場君はシャンプー中。
誰が電話を取るべきか。うちの店は3人しかスタッフがいない。
シャンプー中の市場君は無理。ではカラーと縮毛矯正の塗布、どっちが電話に出るか。
カラー塗布中の私が取るしかない。
手袋外すの面倒だな、と思いつつ、電話に出る。
「あ、カラーとカットをお願いします。」
「ありがとうございます、いつがよろしいでしょうか?」
「明日は?」
「すいません、あいにく予約が埋まっております。」
「では水曜日の夜は?」
「うーん、すいません、日中ならお取りできるのですが」
「では……」
電話に要した時間、5分。結局「また確認して電話します」。
365日、LINEでご予約をお取りできます。
予約の変更も、お客様ご自身でできます。
「ありがとうございます。このシャンプーがいいと思います。ファンデーションはいつものですか?」
「そう、いつもの。」
ありがたい。市場君が結構プッシュしてくれたからだね。市場君につけてあげよう。
それにしても、なんだ、このシャンプーの在庫は。
まだ9本も残っている。これ、元を取るまでに結構時間かかっちゃうな。
「ところで、ファンデーションは在庫ある?」官吏さんに聞いてみる。
「無ければないですー。すいません!」
ちょうど近くに用事があるから、1週間後に立ち寄ってくれることになった。
レジ終了後。
「官吏さん、このシャンプー多くない?」
「はい、営業さんが10本で2本サービスします、って言ったので仕入れました。」
私の店でも、よくこんなことが起きました。
なので、ANEXISにはEC機能をオプションで付けました。
うちでは「おうちで発注。10日以上前にご注文いただいたら10%OFF」という運用にしたところ、在庫を持たなくてよくなり、店販の利益率が上がりました。
お客様がご自宅から注文。
お店は、届いた注文の分だけ仕入れればよくなります。
またあの曲だ。
このメロディーということは、そう、税理士からである。
まさか土曜日にかけてくるとは……
着信拒否を決め込もうかと思ったが、ずーっと鳴っている。しぶしぶ電話を取る。
「はい、沙重です。」
「あ、社長、土曜日にすいません。今大丈夫ですか?」
いつもなら「今ダメです」と言って逃げるところですが、決算月なのでしぶしぶ出ました。
「なんでしょう?」
「決算月なので、月曜日にはいただきたいと思っています」
無理です。だって、やっていないから。
「なるべく、月曜日にお持ちします。」
果たして持っていけるんでしょうか。
レジを締めれば、その日の売上はそのまま帳簿になります。
レシートは、撮った時点で経費として入っています。
そのまま弥生会計に取り込める形で書き出せます。
月曜日に持っていくものは、もうできています。
次から次にお客様がご来店。ありがたい限りだ。
じゃあ、「市場君、カラー作って塗布お願いします」
「ハイ……」
見るからに意気消沈したような市場君。私のもとにカルテを取りに来た。
「オーナー、カルテ書いてないですが」
カラーを混ぜる作業スペースから戻ってきた市場君は、明らかにイラついた顔をしている。
あ、ごめん。
そういうと、一緒に作業スペースへ行く。カルテを書きながら市場君に聞いてみる。オーナーだから、こういうところは配慮しないとね。俺凄い。
「市場君、元気ないけどどうした? 体調悪い?」
「オーナー、お腹がすいて死にそうです。あと、トイレも行きたい。
もうこの際だから言いますけど、字が汚くて読めないんですよ、オーナーのカルテ。」
うわ……最近の若い奴は!!!
市場君と一緒にご飯を食べようと思いスタッフルームに行こうとしたところ、官吏さんと新規のお客様が何か話し込んでいる。
「オーナーの沙重です。いかがなさいましたか?」
「ホームページに載っているスパイラルパーマとカットの値段より高いんですが」
ホームページ? どこかで聞いたことがあるぞ。なんだっけ?
あ、うちのホームページですか?
嫌な予感がした。もう何年も手付かず。業者に払うお金が高すぎて、何年か前に解約した。そこから更新が止まったまま。
「しばらくお待ちください。」
そう言って、スマホで確かめると、確かにその時から価格は上げていた。
「申し訳ございません。こちらの不手際ですので、このホームページに掲載されているお値段で大丈夫です。」
価格の改定も、定休日の更新も、ブログやスタッフの紹介も、アプリと自動で連携。 ホームページは、いつも最新のままです。
そう思いつつタオルを洗ったり、掃除をしたり。
官吏さんが私を呼んでいる。
「オーナー、カルテもう書きました? 仕舞いますか?」
「書いてないです。」
「では、ご自分で仕舞ってくださいね」
いつから書いていなかったのか。
カラーのレシピは書いてある。パーマ、何ミリのロッド? 絵を描いたほうがいいかな?
市場君を呼ぶ。
「山本さんさ、パーマ任せたじゃん。ロッドの配置図書いといて」
「俺、他の書くから。お願いね♪」
もう、半分忘れている。
カルテ以外で字を書かないから、漢字も書けない。字も汚い。
書くの本当にめんどくさいなぁ。
パーマのロッド配置は、写真を撮ればそのままカルテに残ります。
絵を描かなくていいし、あとから見ても一目でわかります。
え? そんなに?
今日は支払いもなかったし、何かわからない。
みんなで、伝票、レジ金を確認。
「オーナー、今日ちゃんとレジ金持ってきました?」
朝のレジ準備金が合っていなかったのかな?
それにしても、10,000円はかなり痛い。
市場君が大きな声を上げた。
「オーナー! 山本さん、カードだったんじゃないですか?」
……カードでした。
レジを締めると、現金がいくらあるはずかをアプリが出します。
カード払いは最初から別に集計されているので、混ざりません。
明日の朝、レジ金を数えるところから始めなくていい。
どれか一つでも「うちもだ」と思われたなら、
たぶんANEXISは役に立ちます。